デッドプール#10 デプスパ二次小説
Deadpool #10: Spideypool Fan Fiction - Marvel AR
Marvel編集者がデプスパ二次小説を読み上げます。

そういうの苦手な方は退避してくださいね.゜+:(●´ω`人)

Deadpool Annual #2 でデプスパ!?とびっくりした方にはぜひ! 公式がアニュアルの一年前に出したこれらのデプスパ動画も 見ていただければ……っ(*ノωノ)

こうして二次小説を読み上げたものをAudiofic/podfic(音声二次小説) というのですが、実はこの動画が出た時点で音声二次小説サイトに Spideypool(デプ/スパ)は一本もなく(ストニーはいっぱいあるのに)、 AO3には唯一一本だけがある状態で、 まさかの公式自らが 読み上げて提供してくれるという奇跡!
まさに公式が一番デプ/スパ。


【二次小説のあらすじ】
デッドプールがスパイダーマンと二人でツリーハウスを建てるのですが、 とある事故が起き……。
  • 2013/05/24に出た公式動画
  • Spideypool: デプ/スパのこと
  • 動画はよく聞き取れない所もあるので一部適当訳です、ごめんなさい。
やあどうも。編集のジョーダンDホワイトです。
デッドプールがインターネットの話をしてたけど、
僕にはいったい何の話なのかわからなかったんだ。
だから僕はインターンの女の子に調べてってお願いして、
それをひとつ印刷して貰った。
いったい何なのか一緒に突き止めてみよう。

[以下朗読]

8月の日が昇る。余りの暑さで川霧も草花の露も消え払う。
朝のこの時間、空気は厚い煙霧で満ち
その瘴気に染み透るのは、デッドプールとスパイダーマンが
ハンマーを打ち付ける音だけだった。
ニューヨーク、クイーンズのとある裏庭で
二人は木板を打ちつけているのだ。

デッドプールは一旦動きを止めて手の甲で額を拭った。
マスクと手袋をしているため
実際に額に湧き上がった汗を拭えたわけではないが、
力の入っていた腕の緊張を解すのは良い気分だ。
スパイダーマンが見上げる。
「大変だったらちょっと休もうか」
「少しだけ休憩するか」と答えたデッドプール。
「バテて顔を赤くしてるお前のために」
二人の友人同士は声を上げて笑った。
デッドプールは背を伸ばすと、近くのクーラーからよく冷えた
水のボトルを二つ取り上げた。
一つを空に投げ上げる。
スパイダーマンは咄嗟にハンマーを落とし
ウェブを走らせてそれを掴んだ。
スパイダーマンの動きをデッドプールは
もう何度も何度も繰り返し見て来たが、
それでも速さ、強さ、正確さを重ね合わせて
難なくこなすこのアベンジャーの動きには、いつも感嘆する。

デッドプールが頭を後ろに逸らしてそれを深く喉に流し込むと、
凝縮した水滴がボトルの外側を伝い落ち、
より集まった雫となってコスチュームに落ちた。
スパイダーマンも多少の水を零していた。
「もー、このコスチュームって、本当……ねえ?」彼が言うと
「わかる、今日は本当に暑いしな」とデッドプールは答える。
「でも」スパイダーマンは飛び上がって来た。
「脱ごうとはまったく思わないんだけどね」
「まさにその通り」
「これさえあれば、氷のカウチに座るペンギンみたいに心地良い気分」
「さて、時間が潰れたな、ツリーハウスは勝手には建たない」
「そうかなあ?」
スパイダーマンが悪戯気に尋ねた。

彼は大きなオークの木の枝に二つのウェブのロープを放つと
中途まで組み立てた構造物を地上から引き上げた。
「最初からそうすれば良かったんじゃね!?」
少しむっとしたデッドプールが尋ねる。
「んー、全部組み立てるにはまだ釘打ちしなくちゃいけないし」
スパイダーマンは壁の位置を据えながら答えた。
「もういいから黙ってろ!」
叫んだデッドプールは空のボトルをリサイクルの箱に投げ入れ、
ワイヤレスのネイルガンを二つ掴んだ。
ガレージの雨樋にぶら下がり、フェンスの上を走り抜けて、
庭中を宙返りで駆け回る。
デッドプールにははち切れんばかりの活力がみなぎっていた。
武器のように扱うと、生きていることをひしひしと実感する。
しばらく釘は完璧に打ち付けられていたが、
計器が顔に飛んで来てデッドプールは洗濯棒から落ち、
木材のくずの山に落下した。

「ハ!こりゃやっちまったな」
スパイダーマンに見えるようデッドプールが持ち上げた右足には
その太腿に木の破片が突き刺さっていた。
スパイダーマンはほとんど完成したツリーハウスの安全を
確保して怪我を負った友人の下へウェブを使って舞い降り、
その傍に膝を着いた。
「心配ない」デッドプールは言った。
「俺のヒーリングファクターにかかればこんなもの」

スパイダーマンは上半身を傾けてデッドプールの太腿の
傷の両側に手を置いた。
これほど近いとかの傭兵の胸が痛みを堪えきれず
上下しているのが見えた。
スパイダーマンは起き上がるとデッドプールの顔を引き寄せて、
友人の瞳の奥を覗き込んだ。
「な、何してるんだ?」
更に息を短くしたデッドプールが尋ねる。
「このパンツ脱がないといけないね」
スパイダーマンが低い声で零す。
「おい、スパイディ、俺は……」
スパイダーマンは手袋に包まれた指をマスク越しに
デッドプールの話し出した口に添え
「しーっ……」と囁いた。
「喋らないで」
スパイダーマンはそのスーパーパワーでデッドプールを
腕に抱き上げた。
「瞳孔拡大はない」と彼は言った。
「だからあの落下で脳にはダメージを受けてない。
とりあえず新しいのはね」
「おい!」
「でもまだ大量出血と感染症が心配なんだ。
中に入ってパンツから棘や木の欠片が
傷に入ってないか確認しよう」
「なるほど」デッドプールはスパイダーマンの胸に
頭を寄せて言った。
「縄梯子をつけるのはまた今度ってことだな」

[朗読終了。以下編集ホワイト氏の発言]

これの何が問題なのか、僕にはわからないんだけど。
これはひたすら、とても無邪気だよね。

【メモ】
前半の「顔が赤い」と言うのはスパイディもコスチュームを着ているため。

【訳メモ】
固有名詞の重複などは普通避けるけど、 今回は素人っぽさを出すために
わざとガタガタした文体を意図したのだと思うので、
原文どおりそのまま訳してあります。
普通の二次小説は、こう言った名詞の重複を避けるために
外見的特徴や名前で言い直してより自然な文章にします
(背が高い方とか細い方とか年下な方とか赤と黒い服の方とか)

あと、今回デッドプールも普通にかっこよく喋ってるので
一人称も普通に「俺」にしてあります。

武器の所はよくわからなかったから適当に訳したよ(´・ω・`)
【viの戯言】
スパイディが「悪戯気に」とか、 スパイディが傍に来てウェイドの第一声が「心配ない」 (スパイディマスク越しにもわかる心配オーラ出してたんでしょ! それを知って安心させようとするウェイド!)とか、 萌えポイントをきっちり押えてくれてありがとう公式!ヽ(●´ω`●)ノ

この二つの公式動画見て 「デプスパだ!デプスパ訳して日本のファンにも伝えよう!」 と妙な使命感に燃えてひたすら動画を聞き取った日々を経て 今このサイトがあります。
「頼まれたインターンの女の子が一つ印刷してくれた」、 って設定だから、上司に気を遣って18禁を印刷 しなかっただけのことだよね……!!